全人口の1％！？ショートスリーパーに憧れないで

2025年9月21日

「3時間睡眠でOKなんて、天才みたい…」
「忙しいから、睡眠時間を削ってでも頑張りたい」

テレビやSNSで「ショートスリーパー」として活躍する人を見て、そう憧れを抱いたことはありませんか？

しかし、多くの専門家は「日本人のほとんどはショートスリーパーではない」と指摘しています。無理に睡眠時間を削ることは、あなたの健康とパフォーマンスを大きく損なうリスクがあるのです。

今回は、安易にショートスリーパーを目指すべきではない理由と、あなたにとって最適な睡眠時間を見つける方法についてお伝えします。

ショートスリーパーは「特別な才能」

ショートスリーパーとは、遺伝子によって生まれつき、短い睡眠時間でも心身を健康に保てる特殊な体質を持つ人のことです。研究によると、このような体質を持つ人は全人口の1%未満だと言われています。

つまり、睡眠時間を削って平気な顔をしている人は、私たちとは異なる特別な体質を持っている、ごく稀な存在なのです。

それにもかかわらず、多くの日本人は、平日の睡眠時間が6時間未満と、慢性的な睡眠不足に陥っています。これは、自ら望んでショートスリーパーになったのではなく、単に「睡眠不足」である状態です。

必要な睡眠時間を確保せずにいると、以下のような深刻な代償を支払うことになります。

睡眠は、脳の活動を維持するために不可欠です。睡眠不足が続くと、集中力や判断力、記憶力が低下し、仕事や勉強の効率が落ちてしまいます。さらに、感情のコントロールが難しくなり、イライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりと、メンタルヘルスにも悪影響を及ぼします。

慢性的な睡眠不足は、生活習慣病のリスクを跳ね上げます。高血圧、糖尿病、心臓病などのリスクが高まるだけでなく、免疫力が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。

睡眠は、肌や髪を修復する「ゴールデンタイム」です。睡眠不足は、肌のターンオーバーを乱し、くすみやシワ、乾燥などの肌トラブルを引き起こします。

「8時間寝なきゃダメ！」というわけではありません。人それぞれ最適な睡眠時間は異なります。

あなたにとってのベストな睡眠時間を見つけるには、3日間の睡眠記録をとってみるのがおすすめです。

これにより、あなたが本当に必要としている睡眠時間がわかります。もし、毎日8時間寝てしまうようであれば、それがあなたの体に合った睡眠時間だということです。

ショートスリーパーに憧れて無理に睡眠時間を削ることは、自分自身を追い詰める行為です。

・ショートスリーパーはごく稀な存在。

・睡眠不足は心身に深刻なダメージを与える。

・自分に合った睡眠時間を見つけることが何よりも重要。

仕事のパフォーマンスを上げたいなら、自己管理能力を高めたいなら、まずは「睡眠」を最優先に考えましょう。質の良い睡眠こそが、あなたの最高のパフォーマンスを引き出す鍵なのです。